今回は映画『おさるのベン』を観た感想をレビューをしていきます。
※この記事ではネタバレがあります。未視聴の方はご注意ください。
※こちらの記事は私が映画を観て感じた個人的な感想です。
好みや受け止め方は人それぞれですので、「こんな意見もあるんだな」くらいの気持ちで読んでいただければ幸いです。
あらすじ
大学生のルーシーは友人たちとともに、ハワイの森の中にある高級別荘地にたたずむ実家に帰省する。幼い頃から家族として一緒に暮らしてきたチンパンジーのベンとの再会に心躍らせ、プールにパーティと楽しい休暇を満喫するルーシーだったが、いつもは賢くてかわいいベンの様子がどこかおかしいことに気づく。やがて、豹変したベンは人間たちを次々と襲いはじめる。
感想
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ストーリーの流れ自体は悪くないものの、全体的にどこか物足りなさを感じた作品。
本作は、体調を崩したチンパンジーのベンが狂犬病によって凶暴化し、家族や周囲の人々を次々と襲っていくというストーリー。顔を集中的に攻撃するなど、グロテスクなシーンもかなりしっかり見せてくるため、そういった描写が苦手な方は注意が必要だ。
ただ、肝心のベンの見た目や動きには、個人的にあまりリアリティーを感じられなかった。すべてCGで作られているのかと思いきや、動きなどは人間が演じているようだが、どこか作り物めいた印象があり、いまひとつ物語に入り込めなかった。
チンパンジーといえば、飼育されていた個体に襲われ、顔に深刻な損傷を負った実際の事件も知られている。そうした事件の衝撃を考えると、本作でも相当な恐怖を味わえるのではと期待したが、映画としてのインパクトは思ったほどではなかった。
長い時間を一緒に過ごし、家族のように暮らしていたとしても、チンパンジーは人間とは違う野生動物。何かをきっかけに凶暴化し、人間の手には負えなくなる恐ろしさを改めて感じさせる内容ではあった。
また、ベンは水が苦手という設定があり、人間たちがプールに入り浸る場面では、「水が苦手なベンにとっては、これはつらい状況なのでは?」「この先どうなるんだろう?」と気になった。しかし、そうした設定が展開の面白さに十分つながっているとは感じられず、少し期待外れだった。
そして、最も残念だったのが、ベンと家族の関係性を描く部分だ。
物語はベンが凶暴化して人々を襲い始めるところが中心で、それまで家族とどのように暮らし、どんな思い出を積み重ねてきたのかという描写がほとんどない。そのため、ベンが家族にとってどれほど大切な存在だったのかが伝わりにくく、凶暴化してしまったことへの悲しみや切なさも、あまり感じられなかった。
ベンとの日常や家族の絆をもう少し丁寧に描いていれば、凶暴化した後の展開にも感情移入できたと思う。背景が十分に描かれないまま、ただ凶暴なチンパンジーに人々が襲われていく展開が続くため、物語を見守るというより、次々と被害に遭う人々を眺めているような感覚になってしまった。
グロテスクな描写やチンパンジーが人間を襲うという設定には興味を引かれたものの、恐怖だけでなく、家族との絆や悲しみも感じられる作品を期待していたので、その点では残念。
ストーリーの骨格は悪くないだけに、ベンと家族が過ごしてきた時間をもっと描いてほしかった。 恐ろしいチンパンジーの姿は描かれていても、その存在を失うことの悲しみまでは十分に伝わってこない作品だった。
📌 最後に
今回の作品の個人的な評価は ★★☆☆☆(5点満点中) です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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