フクロモモンガは「臭いがきついのでは?」と心配されることが多い動物ですが、実際の臭いの強さは性別や個体差、飼育環境、掃除の頻度によって大きく変わります。
まず、フクロモモンガ自体の体臭はそれほど強くありません。健康で清潔な環境で飼育されていれば、ほんのり甘いような独特のにおいがする程度で、「思っていたより臭くない」と感じる人も多いです。
ただし、オスは臭いが強くなる傾向があります。特に未去勢のオスは、縄張り意識から自分のにおいを付ける「マーキング行動」を行います。頭や胸にある臭腺から分泌物を出し、ケージや巣箱、飼い主の手などにこすりつけるため、においが気になることがあります。
一方で、メスや去勢済みのオスは比較的においが少ないといわれています。臭いが気になる場合は、去勢を検討することで軽減されるケースもあります。
また、臭いの原因の多くは排泄物や食べ残しです。フクロモモンガは果物や手作りご飯(ミキサー食)など水分の多い食事をとるため、フンや尿のにおいが出やすくなります。特に夏場や湿度の高い時期は、掃除を怠るとにおいがこもりやすくなります。
臭い対策としては、次のようなポイントが重要です。
・ケージ底のシートや床材をこまめに交換する
・食べ残しは毎日取り除く
・寝床となる巣箱やポーチを定期的に洗う
・通気性の良い場所にケージを置く
ケージの素材や構造によっても、においのこもりやすさは変わります。設置場所だけでなく、通気性の良い環境を意識することが大切です。
我が家では、ケージ底に使用しているペットシーツは厚手タイプではありませんが、毎日交換することを前提にコスパ重視のものを選んでいます。におい対策は「シートの性能」よりも「交換頻度」のほうが大事だと感じています。
また、巣箱やポーチは洗い替えができるように複数用意しておくのがおすすめです。ひとつを洗っている間も安心して休める場所を確保できるため、モモンガのストレス軽減にもつながります。
飼育を始めた頃は、このタイプのポーチを使っていました。首から下げられるタイプです。飼育初期のスキンシップや、飼い主の匂いを覚えてもらうきっかけにもなります。はじめてのポーチとしても扱いやすいと感じました。
ただし、掃除をしすぎるのも逆効果になることがあります。においが完全に消えると安心できず、かえってマーキングが増えてしまうことがあるため、寝床類は少しにおいを残す程度の頻度で洗うのが理想です。
ここからは、私自身が感じたにおいの違いについても書いておきます。
まずオスですが、おでこや胸にある臭腺から独特のにおいがします。例えるなら絵の具のようなにおいや、少し薬っぽい正露丸のようなにおいに近い印象です。個体差はありますが、マーキングが多い時期は特に強く感じることがあります。
一方メスは、オスほど強い体臭はありませんが、においのタイプに個体差があります。ツンとくるおしっこのようなにおいがする子もいれば、甘い綿あめのようなにおいを感じる子もいました。
また、うちのオスの中には一匹だけ、排泄口付近から白い液体を出してマーキングのように腕につけてくる子がいました。このにおいがかなり強烈で、例えるのが難しいのですが、硫黄のにおいをさらに強くしたような独特のにおいでした。
このように、フクロモモンガの臭いは性別だけでなく個体差も大きく、飼育環境によっても印象は変わります。日々の環境管理とこまめな掃除を心がければ、においは十分コントロールできます。お迎え前にその点も理解しておくと安心です。
そして、これを言ってしまうと元も子もないかもしれませんが、動物なので多少のにおいがあるのは当たり前だと私は思っています。爆睡しているモモンガをずっと手のひらに乗せていて、ふと手の匂いを嗅ぐと毎回「クサッ!(笑)」となるのですが、個人的には「臭いから嫌」という気持ちはまったくありません。むしろどこか癖になるにおいで、それも含めて愛おしい存在だと感じています。



